しないこと

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僕の思い込みかも知れないけれど、何か新しいことをしようとする時や考え事をしている時に、ひらめきを促すような本に出会う。

例えば、進路について考えていた時、日系アメリカ人のロバート・キヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」(そのときはよかったが、カラクリにも気づいた)をたまたま貰った。自分の会社を作りたいなと思っていたときは、大学の友人になんの前ぶれもなく英語版「ビジョナリーカンパニー2」をもらった。そして30人の留学生の担当になったときは「七つの習慣」のオーディオブックに巡り会った。

いずれもいままでの僕の、ものの考え方に大きな変化と反省、そして確信を持たせてくれた本です。脳のなかでキューバ革命が起きたような感じがそごくいい。
「アハッ!」現象というより、
「アッハーー!」現象といったほうが適当だ。

今回もそのような本が僕の前に現れた。タイトルは「しないこと」。著者は二年前にたまたまアレイダ・ゲバラ氏の講演会で知り合ったナマケモノ倶楽部の世話人、辻信一さんです。とても尊敬している方なのでメッセージ入りで送ってくれたのは本当に嬉しい。
彼はいままで様々な環境活動やセミナー、本を出版しています。

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真ん中にアレイダ・ゲバラ氏、一番右に辻信一さん

僕はこの数年、◯◯しなければいけない、◯◯をもっと効率的に、◯◯をしたいが口癖になっていて、「しないこと」にはあまり目を向けてこなかった。

いままで社会や団体運営のあり方に対して疑問に思っていた事、抱いていたモヤモヤ感の理由をこの本が見せてくれました。

この本を曰く、一番大事なのは「すること」よりも「しないでいること」にあるのだそうです。するするばかりで、もしかして一番大切なものや時間を見過ごしているのかも知れない。ゆったり生きることや「かもしれない」という言葉の大事さなどについても書いてあり、頑張りすぎる日本人や外国人の効率化社会にピッタリな本なのかもしれない。(勝間和代さんとそのファンにもぜひ読んで欲しい。笑)
日本に長く居すぎて、ラテンタイムのゆったりさを思い出させてくれた一冊です。

しかしチリでも、怠け者(スペイン語でflojo,フロホ)はいつも怒られています。チリはそこまで怠け者や「ゆったりさ」を進めない。それもそのはず、チリは自称、南米の日本人と謳っていますから。

「怠け者は人より二倍働く事になる」という脅しのことわざさえあります。
僕もよく母に言われていたのですが、心の底では「怠け者でいられるなら、二倍働いたっていい」と感じていた。

いまになって思うのが、実は「怠け者」のほうが賢く、充実した人生を歩んでいるのではないかということ。何をしないかを大事にしているからこそ、しなくてもいいことをしなくてもよくなる。例がちょっと離れているかもしれないですが、かつてのGoogleの創設者も会社を始めた当時、記者に「どうして、もっとYahooみたいにいろんなサービスを一揆にはじめないのですか」という質問に、「私たちの成功の秘訣は何をしないか、あるいは急いで実行しないということにあります」と答えたのです。いまはもう違うかも。

もちろん、一日中何もしないという怠け者のことではない。何を「しなくてもいい」かを心がけている人のことなのです。僕みたいに「忙しい!」と口癖にする人にぜひ読んで見て欲しい。将来設計や、何が一番大事なのかが分かってくる本だと思います。「する」という行為より「いる」という状態が一番大事なのですから。

次回の記事は、しないことリストを書こうと思います。

おまけ

たとえばこんな「しないこと」
■新・トイレの時間をムダにしない
トイレや風呂や移動時間など、すき間時間を利用した「情報収集」はやめよう。排泄は重要な人間の営み。むしろお気に入りの絵などを壁に貼り、のんびり瞑想しながらしっかり脱糞!

■無理にモチベーションをつくり出さない
会社や上司から与えられた「やる気」に、苦しい思いをしてまで応えようとしない。それは、「仕事の意味」に疑問を感じたという貴重なサイン。いったんやる気を冬眠させて、取り組みをしっかり見直そう。

■人も自分も急かさない
これまでの人生、なんど「急げ!」と言われたことか。急いで浮かせた時間は、きっとまた別の「すること」。止まること、待つことを知り、そこに「ある」「存在している」もの、人に対する感謝の気持ちを捧げたい。

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